Wetland

Wetland

京都盆地の北端に位置する深泥池は、池と湿地からなる。多くの水生植物、昆虫、魚類、野鳥、哺乳類が生息し、中には氷河期から生き残る種もいる。近年、ブルーギルのような人間が持ち込んだ外来種によって、在来種の絶滅や生態系の破壊が問題になっている。湿地帯は市街地、国道と隣接し、池の北西側を交通量が多い道路が走っているため、昼夜を問わず交通音(飛行機を含む)が聞こえる。都市に住む私たちにとっては当たり前の音風景だが、氷河期にはどのような音が響いていたのか、そして現在までにどのように変化してきたのかを想像すると、この混沌はその場所の澱が堆積したものとして聞こえる。

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