Path of the Wind

Path of the Wind

エオリアンハープ(ウインドハープとも呼ばれる)は、自然の風によって演奏される弦楽器である。風の向き、強さ、安定性によって連続的に変化する豊かなハーモニーのテクスチャーを持つフィードバックやドローンを重ねたような音色を奏でる。ある日、私は近所のホームセンターで材料を買い、小さなエオリアンハープを作った。風の強い日に外に持ち出してみたが、まったく音が出ない。試行錯誤の末、弦の素材や張り方、風に対する角度を変えることで、ようやく音が出るようになった。

ハープは周囲の環境と共鳴し、場所によって変化する。ハープの2つのホールに2本のラベリアマイクを入れることで、風の干渉をあまり受けずに、小さな共鳴音をクリアに録音した。私にとって興味深いのは、ハープによって凝縮され、わずかに変調された様々な環境音が必然的に録音に含まれることだ。ある意味、私はハープを一種のトランスデューサーとして、また風の力を通して環境と相互作用する発音体として使っている。この録音そのものが、ある時、ある場所における生態学的、気象学的、地形学的な観察行為なのだ。

レビュー/引用

and partly broadcasted by BBC radio 3 Late Junction